よむこと、かんじること、

左手にはいつも子どもを抱っこ、暇した脳ミソが本を読み考える。

将来どんな人を好きになるか、今から予想できますか?

2009年頃だったと思う。

ある日仲の良い女性の友人や先輩たちと楽しくおしゃべりしていたときのこと。

何気なく、

「私には今まで好きになった女性はいないけど、出会いが違えば(当時付き合っていた男性がいなければ)好きになることはあり得る」

と話すと、それまでの楽しい雰囲気が一変、

「本気で言ってるの?」

と否定的な反応が返ってきて驚いた。

 

私は心身ともに女性で男性を好き、いわゆる異性愛者だけど、一生涯女性を好きになる可能性がないなんて、どうしてわかるだろう。たった一人との出会いで変わる可能性だってあるじゃないか。そう思っての発言だったけど、その場の収拾をつけるために、適当に冗談で流した。

 

ここ1〜2年で社会的にLGBTの言葉もひろく浸透し、東京のパレードは各局のニュースでも取り上げられるようになった。

 

でも、すこし前まで、知識では理解できても身近にはいて欲しくないと思われていた。

そしてさらに前では、酷い偏見と差別にさらされ続けていた。この頃の辞典での「異性愛」についての書きっぷりはあまりに酷くて驚いた。

 

今も無くなったわけじゃない。

私だって振り返ってみると異性愛至上主義に基づいた言動だったと気づくことが今でもよくある。

 

この本は2010年初版。書いてあることは、まるで何十年も昔の話のように感じるけれど、ほんの少し前のこと。

 

同性愛と異性愛 (岩波新書)

同性愛と異性愛 (岩波新書)

 

2018.6.12読了