よむこと、かんじること、

左手にはいつも子どもを抱っこ、暇した脳ミソが本を読み考える。

せっかちな私へ

ブラウザの表示に時間がかかっているとき。

LINEが既読にならないとき。

雨で電車が少し遅れているとき。

あー!もう!早く!!と思う。

 

でも10年前なら?ブラウザの表示スピードなんてもっと遅かったはず。メールは相手がいつ読むかいつ返してくれるか分からないものだったはず。

 

私たちはいつからこんなに待たなくなってしまったんだろう。

 

 

期待せずに待つことは難しい。待った先には良いことがあると信じてしまう。いや、何もないかもしれないと自分に言い聞かせる。また希望がむくむくと湧いてくる、また否定する。

だから待つ人は寛容。

 

 

子育ては待ちの連続。靴を履くのに時間がかかる、昨日5分で出来たことが15分経っても終わらない、そんなことばっかり。

靴を履けない人はいない、ご馳走さまができない人はいない、三年後にはきっとふつうに出来るようになってる、そんな事は分かっている。

それをじっくり待つ、なんて、それがなかなかできないのです。

 

「待つ」ということ (角川選書)

「待つ」ということ (角川選書)

 

 

2018.11.19読了

オリンピック男子100m決勝を見る前に

タイトル通り「黒人は本当に速くて強いのか」について、認識が広まった歴史&実際の競技選手の分析、という2つの視点から解説しています。

 

黒人は凄い、という認識が黒人を差別する役割と黒人を鼓舞する役割のどちらも果たしたという。

 

 

黒人は身体の作りが違っていてとても日本人には敵わない…疑いの余地もないほど信じ切っていたし、そう言葉にしてきたことも何度もある。

しかし人種意識の高い国では、すでにそうしたことを公に発言することは非難の対象となっている。

自分自身の「人種」に対する考え方を改めてくれた本。

人種とスポーツ - 黒人は本当に「速く」「強い」のか (中公新書)

人種とスポーツ - 黒人は本当に「速く」「強い」のか (中公新書)

 

 

2018.11.6読了

手の込んだ身代金受渡しを見たい人へ

娘を誘拐された元警官夫婦が、犯人たちに誘導されて行きつく先は…

 

薬丸岳さんの作品ですが、珍しく少年犯罪ではありません。

アノニマス・コール

アノニマス・コール

 

 

2018.10.29読了

どんなファッションの中に取り込めるシンプルとは

大抵の場合、服のショップに入ると、売ってる商品と来店している人のテイストがなんとなく揃ってるから、逆に新しいテイストにチャレンジするときは、お店の中で浮いていて少し恥ずかしいくらい。

ユニクロのお店に行くといろんな人がいてすごい。老若男女という以上に、黒尽くめの人やカラフルな人、カジュアルやフォーマル、びっくりするくらいおしゃれな人もいたり!

 

ユニクロはシンプルなんだけど、誰にでも合う、どんなスタイルにも合うデザインっていうのは、ある意味究極のデザインなんだろうなあ。

ファッションデザインというのはどちらかというと、新しい美意識はこうです、とか、こういう風に着れば新しくあなたを変えられます、という提案型…(中略)…それに対して、ユニクロはいわば「as you like」。

 

1億人の服のデザイン

1億人の服のデザイン

 

 

2018.10.24読了

悲しいのは、知的好奇心に応えてくれる本がないということ。

知りたいこと・関心のあることと、自分の読む力が合わないというのは本好きの私でも良くあること。例えば古典文学や海外文学の翻訳本(地名や人名がカタカナだらけ)なんかも、相当気合を入れてないと読めなかったりする。

読めないともう諦めてしまって、関心も薄れてしまうけど、本当はそれは勿体ない。

 

活字のみの本より、マンガのほうが理解しやすくなるはず、ということで「マンガで読む○○」なんかがあるのだと思う。

マンガで表現するときには、紙面の限界で元の内容の一部のみとなってしまう場合がほとんどだと思うけど、活字本が読めないからと諦めてしまうよりはずっと良いと思う。

 

読み書きに困難がある人にとっても同じで、一番悲しいのは知りたいという知的好奇心に対して、それを満たす本に出会えないということ。

LLマンガによって、「分かった!」「面白い!」が届けばいいな。

 

障害のある人たちに向けた LLマンガへの招待 はたして「マンガはわかりやすい」のか

障害のある人たちに向けた LLマンガへの招待 はたして「マンガはわかりやすい」のか

 

 

2018.10.21読了

生きていくためには苦痛や恐怖に慣れるしかなかった

嬉しかったことは何度も思い出して咀嚼して、その喜びを味わうことができるけど、辛かったことはふと蘇ってきては苦味を残していく。

 

ふたごの「ぼくら」は嬉しかった思い出は心の奥の奥の奥にしまい込んで鍵をかけて、あとはただ辛さに慣れることで生き延びた。

 

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

 

 

2018.10.19読了

どこにでもいる、主従関係にもちこむヤツの話

大きな体で、大声で、机を叩きながら叱りつける。そういう先生がいた。

先生に対して怯える子は多少やんちゃしても可愛がられる。先生のお叱りと無関係な立場で、早く終わらないかなと思ってる子は、真面目にしてても疎まれる。

お叱りタイム中に、全くお叱り内容に該当しない子が、チラッと時計を見たら、ブチ切れて怒り始めた先生。なんて理不尽な!

 

従を示せばうまくやっていくのは簡単だけど、それってすごく虚しいんだよ。

 

仮面同窓会 (幻冬舎文庫)

仮面同窓会 (幻冬舎文庫)

 

ちなみにこれ、読後感最悪!笑

 

2018.10.11読了