よむこと、かんじること、

左手にはいつも子どもを抱っこ、暇した脳ミソが本を読み考える。

不自然さを見下して、心地よくなっていた小さな自分が恥ずかしい。

久しぶりに、グラグラっとくる小説を読んだ。

 

ぶりっ子している子が好きだった。

可愛い子が何度も制服のリボンを可愛い形に直すのが好きだった。

サッカーボールを何ともなしにリフティングしてみせるお調子者が好きだった。

イケメンと呼ばれる子が前髪を気にするのが好きだった。

 

思春期のなかで、他者の視線を意識して自然に振る舞おうとしながら結局不自然になってしまっている姿を見ると、「愛しさ」のようなものを感じていた。

そういう人って陰では悪口を言われることも多くて、私のように肯定的に見ることについて、優しい、という人もいる。

 

 

でも本当は、彼らの自然に振る舞おうとする不自然さを見つけて「それを分かってて気づかないふりをする」ことで自尊心を満たしていたのかもしれない。

上から目線。

 

たとえ不自然に見えようとも、堂々とありたい自分の振る舞いをする彼らは、強い。

そこが羨ましかったのかもしれない。

 

 

2018.6.14読了